建築リノベーションとしての柳町
- 01 建築資源活用の柳町においてのポイント
- 02 建物 改修前、改修後。リノベーションってなんだ?
- 03 OpenAの柳町に対する考え方 / 馬場正尊
- 04 OpenA 鈴木みのりによる建築的な森永家・久富家
- 05 佐賀市役所の仕掛け / 都市デザイン課 武藤英海
- 06 古賀銀行 / 音楽イベント、カフェとしての文化財活用
古賀銀行 / 音楽イベント、カフェとしての文化財活用
文化財に鳴り響く音色
音楽と料理を楽しむ空間
カフェレストラン / Cafe
旧古賀銀行は、柳町の古賀善兵衛さんが設立した銀行で、明治になって西洋建築が取り入れられた初期の貴重な建築物です。現在は佐賀市歴史民俗館が歴史資料館として管理・活用している他、「浪漫座 カフェ・レストラン」をマスターの角田章裕さんが営まれています。角田さんは平成10年の旧古賀銀行改修直後から携わり、文化財という制約の多い建物を活用するために、試行錯誤しながら道を拓かれてきた開拓者。厨房で火が使えないという飲食店としてはありえない条件下にも関わらず、本格的な美味しさの、温かいお料理のコースや、有名なシシリアンライス、ケーキセット、ドリンクなどを楽しむことができます。地元の方々との信頼関係作りから始められた角田さんの活動の甲斐あって、長く大切にされてきた、貴重な空間となっています。
コンサート活用 / Concert
旧古賀銀行の活用のもう一つの軸が音楽コンサート。クラシックからアニメソングに至るまで、毎週のように様々なジャンルのコンサートが開かれています。これも「浪漫座」の角田さんの情熱によってスタートした事業。音楽文化を発信する場所にしたいという強い思いで、カフェレストラン事業と併せて一般公募で応募したそうです。当初は土足禁止だったり、昼間は見学の邪魔をしてはいけないから準備ができなかったりと、文化財としての制約と戦いつつも、現在では予約を取るのが難しいほど人気のある会場となっています。ちなみに現在コンサートでも使っているボストンピアノは「ピアノ基金コンサート」を開いてコツコツと資金を貯め、200万円で購入し佐賀市に寄贈したもの。そこから本格的なコンサートができるようになったそうです。
◯ お店情報
レストラン&カフェ 浪漫座
〒840-0823 佐賀県佐賀市柳町2-9
佐賀市歴史民俗館 旧古賀銀行内
電話:0952-24-4883
営業時間:10:00~17:00(オーダーストップ16:30)
ランチタイム 11:30〜14:30
定休日:月曜(祭日の場合は、翌日休み)
WEB:http://www.romanza.jp