柳町についてAbout YANAGIMACHI
2015年2月にリノベーションが完了した
2棟の入居者情報
1階は哲学を持った事業者
2階はインキュベーション的要素
履物問屋を商っていた旧久富家。2棟の建物がゆるやかに繋がれたような構成になっています。1階は面積が広く、写真館ハレノヒ、ものづくりカフェこねくり家が入居しています。強い哲学をもった事業者で、この柳町に入ってきた理由や事業の方向性も明確です。なぜ、こんな地方の小さな町にこんな能力の方々がという驚きがあるくらいです。2階も非常に面白くて、着物で街歩きを広める美容院二葉さん、若きアーティストのmegumiちゃん、謎のWEB屋江口昌紀さん、画家の江副由美子さん、お茶の先生でもあるくみひも屋池田ノリさん、ステンドグラスの教室を開いている西村尚子さん。二葉さん以外は、この柳町という場所へ、新たなチャレンジ、新規事業、仕事の独立のため乗り込んできた方々です。そういう意味では2階はインキュベーション施設的な意味合いがあると思っています。今まで閉じたところで活動していた人が開かれた場所で活動をはじめ、様々なことを実験する。そういう印象を受けました。
和紅茶と鍋島緞通
空間とマッチした2つの仕事
タバコ屋をやっていた旧森永家。こちらは、ひとつの入居者当たりの建築面積がとても広く、当時の面影を残したユニークな建物です。建物の特性とよくマッチした2つの仕事が行なわれています。1つは和紅茶専門店の紅葉。代表の岡本さんは、元々はトラック運転手という異例の経歴を持ちながら日本各地のお茶農家さんと直接取引をして和紅茶をブレンドし、広める活動をしています。紅茶に関する知識は深く、岡本さんの言葉を借りれば「うんちくを垂れながらお茶を入れるスタイル」で、一度お客として虜になると、人に広めたくなります。この趣がある空間で飲む和紅茶は格別です。そしてもう1つは鍋島緞通の織ものがたり。中国からその技術は伝わり、日本で最も古い絨毯がこの鍋島緞通です。ダンッ!ダンッ!ダンッ!と緯糸を打ち込む音が長崎街道まで響きます。見学も自由にでき、今まで敷居が高かったものが日常で観られる環境が整っています。代表の木下さんも含め職人集団で静かな方が多いですが、情熱をもって毎日緞通と向き合っておられ魅力的です。